内容説明 |
ウィーンで生まれのヴァイオリニスト、エリカ・モリーニ(1904-1995)は、1916年にウィーンでデビューを果たすと、天才少女として有名になった。特にアルトゥール・ニキシュはモリーニを高く評価し、ベルリンPO.やライプツィヒ・ゲヴァントハウスO.にソリストとして招いた。1920年から1921年のシーズンにはアメリカ・デビューを果たし、多くのオーケストラに招かれたり、リサイタルを開いたりした。アメリカでの一連のコンサートは好評を博し、ヨーロッパに戻ってからも高い評価を受け続けた。
セルはモリーニを高く評価しており、クリーヴランドO.の演奏会にソリストとして何度もモリーニを招いた。セルはモリーニのベートーヴェンの「ヴァイオリン協奏曲」について「私が長年経験した中で、この曲の最も高貴でもっとも成熟した演奏だった。今日の他のどのヴァイオリニストもこれには及ばないと思う」と絶賛した。それは当音源で証明される。
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