内容説明 |
ブルーノ・ワルターは、1938年にオーストリアがナチス・ドイツに併合されてしまうと、命に危険を感じウィーンを出てスイスのルガーノへ逃れた。そして1939年9月に第二次世界大戦が勃発して欧州での戦火が激しくなると、ついにルガーノを離れてアメリカへと逃れた。当盤は、その直後にアルトゥーロ・トスカニーニに招かれてNBC SO.を振ったライヴである。チューリッヒで離婚調停中だった次女のグレーテルが夫に射殺され、その夫も自殺するという悲劇を背負った傷心のワルターが、アメリカという新天地での最初期のパフォーマンス。端正で引き締まった演奏は、その後のアメリカでの活躍を予感させる。モノラル録音。
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