内容説明 |
セル=クリーヴランドO.のステレオ・ライヴがUHQCDで登場!セルとしては珍しいマーラーの「大地の歌」。セルはマーラーをこよなく愛した指揮者とは言えないが、「第6番」との適性が証明するように苦手なレパートリーとは言えない。「大地の歌」は記録では4回しか指揮していないようが、気負い立ったテンポで苛烈に攻める第1楽章から聞き手は翻弄される事だろう。時としてセルが自ら禁じていた耽美の瞬間。とろけるようなポルタメントを駆使するところも驚かされる点で、世紀末のウィーンを間近く生きたセルならではの毒と色気をはらんでいる。当時のアメリカを代表するマーラー歌手でありブルーノ・ワルターも重用したフォレスター、ルイスを従えて万全の布陣。劇的表現に不足はなく、「告別」の激情と寂寥は絶望的な美を誇っており、マーラーにとって「第9番」と並ぶ死の交響曲であることを示している。当演奏はかつて伊Hunt/Arkadiaで初出しており、これはモノラルなうえにベルリンにおけるライヴと誤記されていた。その後の商品も誤記が継承されていたが、1967年にセルはクリーヴランドO.とヨーロッパで演奏していないために現地クリーヴランドでの演奏であることが確認された。今回はステレオの極上音質で楽しめる。英日のライナーノート付。(代理店の解説より)
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