内容説明 |
チェコの指揮者ヴァ―ツラフ・スメタ―チェク(1906-1986)は、オーボエ奏者としてプラハ木管五重奏団の創設に関わり、その演奏活動のために編曲や新作の提供もこなした。1930年から1933年までチェコPO.の楽員となり、1934年から1943年までチェコ放送局の指揮者ならびに編集者を務めた。1942年から1972年までプラハSO.の常任指揮者を務め、古典と現代両方の広いレパートリーを取り込みオーケストラを成長させた。
ここでは何とも珍しくアメリカ西海岸のオーケストラとの共演。スメタ―チェクが精力的に取り組んでいたチェコ現代音楽のミロスラフ・カベラーチの作品から始まり、ベートーヴェンの協奏曲ではジーナ・バッカウアーとの共演が聴ける。ブラームス「ピアノ協奏曲第2番」が最も得意なレパートリーとするバッカウアーだけに実に力強いベートーヴェンを聴かせてくれる。そして最後は極めつけのドヴォルザーク。スメタ―チェクのレパートリーの中心となるドヴォルザークだが、重要な後期の3曲(第7~9番)のセッション録音はなく、ライヴでしか聴けない。しかも「第7番」の音源はほぼ確認できていないだけにこれは実に貴重音源。
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