内容説明 |
ゲザ・アンダ(1921-1976)は、ブダペスト生まれのハンガリーのピアニスト。王立ブダペスト音楽院にてエルンスト・フォン・ドホナーニに師事し、19歳でフランツ・リスト賞を受賞した。第二次世界大戦中はベルリンに留学するが、1943年にスイスに亡命、1955年にスイス国籍を取得して定住した。1960年にエドウィン・フィッシャーの後任としてルツェルンでマスタークラスを主宰した。ベートーヴェン、シューマン、ショパン、リスト、バルトークなどを得意としたが、独Deutsches Grammophonでのモーツァルト「ピアノ協奏曲全集」はザルツブルク・モーツァルテウム・アカデミカを弾き振りした金字塔とも言える録音である。中でも「第21番」は、アンダの録音が映画「みじかくも美しく燃え」のサウンドトラックに使用されており、当盤ではその作品がライヴで聴けるのが嬉しい。またシューマンはラファエル・クーベリック=ベルリンPO.との独Deutsches Grammophon盤(1963年9月セッション録音)が有名だが、結構重厚なセッション録音と違って、当ライヴは肩の力をほどよく抜いた好演となっている。モノラル録音。
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