内容説明 |
ウィリアム・スタインバーグ(1899-1978)はケルン生まれのユダヤ系ドイツ人指揮者。1933年にナチスによりフランクフルト歌劇場から職を奪われた上に演奏活動を制限され、1936年にパレスチナに移住した。同地でブロニスワフ・フーベルマンが立ち上げたパレスチナSO.(現イスラエルPO.)の指揮者を務める。第二次世界大戦後に欧米の楽壇に復帰し、1945年から1952年までバッファローPO.の音楽監督を務め、1952年にピッツバーグSO.の音楽監督に就任し1976年までの長期間に亘って同楽団を率いた。また、1969年から1972年までボストンSO.の音楽監督を兼任しており、さらにはニューヨークPO.の顧問を務めた時期もあった。
当盤はアメリカで大忙しだったスタインバーグが西海岸のロサンゼルスPO.を振った貴重音源。いずれの作品も唯一の音源と思われる。中でもアシュケナージとの共演は貴重。アシュケナージは当時アイスランドに移住したばかりで、指揮者としての活動を開始する直前となる演奏なので、心境的にも新たなものを感じさせる演奏である。
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