内容説明 |
早逝のカンテッリに録音が少ないのは当然だが、モーツァルトの音源は非常に少なく、1950年、1951年、1952年および1956年の「交響曲第29番」、1950年、1953年および1955年の「音楽の冗談」、1951年、1955年の「フィガロ序曲」、 また1953年のルドルフ・ゼルキンとの「ピアノ協奏曲第20番」、1954年の「ディヴェルティメント第15番」、1955年のワルター・ギーゼキングとの「ピアノ協奏曲第21番」、1956年の「コシ・ファン・トゥッテ」、そしてこの「レクイエム」で、曲目にして8曲のみである。
これはエディンバラ音楽祭におけるライヴで、前年にはNBC SO.を指揮してアメリカ・デビューを果たし、同年同月には英HMV最初のLP録音の演奏家として選ばれチャイコフスキー「第5番」を録音するという、まさに絶頂期。素晴らしい独唱陣を得て、魂を込めたこの荘厳な演奏はまさにこの天才が成し得た天上の音楽。ヒスノイズはあるが、この貴重な唯一の記録の前では問題ではない。モノラル録音。
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