内容説明 |
これぞ女王の風格。名女流エリカ・モリーニ(1904~1995)は、ウィーンに生まれ、ユダヤ系だったために1938年からはアメリカを本拠に活躍した。1916年に大指揮者アルトゥール・ニキシュと共演している程の神童。名声に比して録音が少ないために幻扱いされることもあるが、実際は晩年まで精力的な活動を展開。単に録音に関心がなかっただけのようだ。芸風は繊細な美音を生かした高貴、典雅そのもの。ウィーンのエレガンスを体現できる名女流である。伴奏がセルというのも嬉しい。セルは古くはウィーンPO.を指揮してブロニスラフ・フーベルマンの伴奏でこのベートーヴェンをスタジオ録音しており、後々まで演奏会、録音を繰り返した。ふくよかで丸みのある、深深たる抒情溢れる名バッキング!第1楽章終了時に熱狂的な拍手が30秒も続く。このライヴが音質良好なステレオ録音で収録されていたことに感謝の念が深まるばかり。英日のライナーノート付。(代理店の解説より)
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