内容説明 |
マルティノンは演奏会では何度もマーラーを取り上げているが、正式なスタジオ録音を残さなかった。「第3番」は1973年のフランス国立放送O.とのライヴもあるが、当盤は当時の手兵シカゴSO.との演奏だけにその威力は爆発的。大胆さの中にも集中力極まりない繊細さは関係が悪化していたこのコンビが一体となった時のエネルギーの凄さを伝えている。やはりシカゴSO.の巧さは言うまでもなく凄絶極まりない。独唱のレズニックはアメリカ出身の歌手で、当初はソプラノだったが、声質の変化のためソプラノからメゾソプラノに声域を変更して活動するようになった。メトロポリタンを始めアメリカの歌劇場で活躍の他、1953年のバイロイトでもクレメンス・クラウス指揮の「ワルキューレ」にも登場している。当盤は全てにおいても理想的なマーラー「第3番」が聴ける。なお第4楽章でわずかなノイズ箇所がある。
※写真はレジーナ・レズニック
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