内容説明 |
ヘルベルト・アルベルト(1903-1973)はバートラウジック生まれのドイツの指揮者。カール・ムックの下で研鑽を積み、マンハイム国立歌劇場の監督の他、バーデン=バーデン、シュトゥットガルト、ブレスラウ等の歌劇場の指揮者として活動する。後にヘルマン・アーベントロートの後任として1946年から1948年までライプツィヒ・ゲヴァントハウスO.の指揮者を務め、フランツ・コンヴィチュニーへと引き継いだ。また同じ期間にヨーゼフ・カイルベルトの後を担ってバンベルグSO.の指揮者も兼任した。
ちなみにバンベルグSO.は初代指揮者がカイルベルトと認識されがちだが、カイルベルトが指揮者だったのは前身となる「プラハ・ドイツPO.」の時代(1940年~1945年)で、1945年にチェコからドイツへ逃れた同楽団の楽団員が集結して本楽団を創立し、1946年3月16日に「バンベルク・トーンキュンストラーO.(Bamberger Tonkünstlerorchester)」として第1回演奏会を開き、同年6月1日にバンベルクSO.に改称した際の指揮者はアルベルトだったのである。従って実質的な初代指揮者はカイルベルトではなくアルベルトで、カイルベルトは1949年に改めて主席指揮者に迎えられたのである。
これだけの地位にありながら、アルベルトの録音はほとんどなく、わずかなライヴ音源が残されたのみである。実力を計り知るのは希少なライヴだけという事もあり、当盤は実に貴重。モノラル録音。
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